おいてけぼり、ほったらかし

さて、皆さんは恨めしや~のほうで「置いてけ堀」という話を知っていますよね。

堀の中には魚がいますが、世の中には人がいます。釣り上げられた魚の行き先には、何があるのでしょうか。

売り物にならず、直ぐに、堀に返された魚には、元の自由な生活が待っています。一方、今の世の中では、売り物になる魚でも、話題になった後で、「ほったらかし(河岸)」という過酷な運命が待っていることもあるのです。釣り上げられて河岸に出されたら、元の堀には戻れません。

「置いてけ堀」に残された魚と、釣り上げられて有名になった(河岸に出された)魚とでは、どちらが幸せなのでしょうかね。

今月の目標(小学校低学年のクラスにて)

或るクラスのお話です。

今月の目標という張り紙には、”はなしをしない”と書かれています。
先生: みんな、今月の目標は良く守れましたね。来月の目標は、今月の目標に丸を一つ加えるだけです。さて、今度の目標は何でしょうか? 明日までに考えてきてください。整理整頓の話です。

さて、これを読んだ皆さんは、どんな言葉が浮かんできましたか?

大きな根を持つ植物

今、この野原に、赤、白、黄色の花を咲かせる植物が繁茂している。

この植物には、光を好むもの、日陰を好むもの、乾燥を好むもの、湿気を好むものがある。日照りの時には、光を好むものと乾燥を好むものが活躍し、雨続きの時には、日陰を好むものと湿気を好むものが活躍する。こうして、頑張って、今日の繁茂を達成したのだ。だから、好みはみんな違ってよい。

また、三色の花は仲良く一緒に咲き誇り、そよ風に揺れている。自分と色が違うからといって、他の色の花を嫌ったりすることは決してないのだ。

この植物は、地面の下にある大きな一つの根に、自分達すべてが繋がっていることを知っている。

文字の伝える力・伝わらない怖さ

あなたはこんな話を聞いたことがありますか。

或る時、同級生のA子さんとB子さんが映画の話で盛り上がり、映画を一緒に見に行くことになりました。その話を聞いた友達のC子さんが「私も一緒に行きたい」とA子さんに言い出したので、A子はそれをB子さんに伝え、B子さんの了解を取り付けました。

映画の前日にB子さんはC子さんにメールを送りました。
「あんた、なんで来るの?」と短い文でした。

なんと、このメールがB子さんへの深刻ないじめの引き金となってしまったのです。

B子さんは、単に、「あんたは自転車で来るの?」と聞きたかっただけなのに!

野生のニワトリ・鶏舎のニワトリ

 野生のニワトリは、自分の力で餌を取らなければ生きていけない。うっかりしていると、他の動物の餌食になってしまう。雛にとっては、特に、その危険性は高い。卵は蛇が狙いに来る。いつも、気を使い、体を使って生きている。生きるのは本当に大変だ。だから、高い木の枝に舞い上がったり、少しの距離なら飛ぶこともできるのだ。

 一方、鶏舎のニワトリは、自分の力で餌を取りに行く必要はない。毎日、決まった時間が来ると、餌と水が与えられるから、あまり、気は使わないし、体も使わない。天敵の襲撃を恐れることもない。便利で安全、物質的に恵まれている。ただ、ずらっと並んだお仕着せのケースに入って生活しなければならない。そして、労働の成果として産む玉子は、人間に提供することになるのだ。年老いて玉子を提供できなくなったメンドリは、価値の無いものと見做され、処分される。

 現代の文化文明を顧みて、皆さんがニワトリだったら、どちらの生活を選ぶのだろうか。